眠気と頭痛に悩まされたらどうする?効果的な対処法と睡眠・頭痛の関係について

頭痛

今回は、眠気や頭痛に悩まされる方に向けて、効果的な対処法や睡眠と頭痛の関係について解説していきたいと思います。

眠気や頭痛には、様々な原因があります。例えば、睡眠不足やストレスなど日常的な要因によるものや、疾患や病気によるものもあります。

この記事では、眠気と頭痛の原因や対策方法、睡眠不足解消のためにできることを紹介します。眠気と頭痛に悩んでいる方は、参考にしてみてください。

・眠気があり頭痛がするときの考えられる原因

眠気があり頭痛

眠気があり頭痛がするときに考えられる原因は以下が予想されます。

・ストレス

過度のストレスは、心身への影響を与え、不眠症、不安症、抑うつ症状などを引き起こすことがあります。ストレスが長期化すると、交感神経が優位になり、体内のコルチゾール(ストレスホルモン)の分泌が増え、寝付きが悪くなったり、深い眠りになれず、目が覚めてしまったりすることがあります。

対処方法

暗い部屋で、ゆったりとした音楽を聴いたり、瞑想や深呼吸を行うことで、気分を落ち着かせ心をリラックスすることによりストレスを軽減できます。また、軽いジョギングなどもストレス軽減させる効果があります。

・眼精疲労・肩こり

眼精疲労は、放っておくと肩こりや頭痛などの不調を引き起こすといわれています。肩こりは睡眠の質を低下させるため、日中眠くなる原因にもなります。

対処方法

長時間パソコンやスマホを操作していると、眼精疲労や肩こりの原因になります。スマホの操作は目が疲れるだけでなく姿勢が悪くなりやすいため、肩こりを引き起こす原因となっていることも考えられます。

眼精疲労や肩こりによる頭痛が考えられる場合は、できるだけパソコンやスマホの使用を控えましょう。また、操作する際の姿勢を改善することも大切です。

・風邪・インフルエンザ

風邪

風邪やインフルエンザなどにより、頭痛が起こることも考えられます。風邪やインフルエンザになると、免疫機能が低下して身体が疲れやすくなることで眠気が生じることもあります。

対処方法

風邪やインフルエンザになってしまったら、しっかりと水分を取ったうえで身体を休めることが重要です。症状が改善しなかったり、我慢できなかったりする場合は、病院で受診することも検討しましょう。

・更年期障害

更年期障害

更年期障害は女性ホルモンの急激な低下が主な原因となり、偏頭痛や緊張型頭痛を引き起こします。更年期障害では頭痛以外にも、眠気や倦怠感、しびれなどの症状が現れます。

対処方法

更年期障害での頭痛を和らげるには、ホルモンバランスを整える食事をとること、ウォーキングなどの有酸素運動をすることが大切です。ただし、症状が辛い場合は婦人科で受診して、症状に合った治療をしてもらいましょう。

・脳の疾患

手足のしびれや吐き気などの症状を伴う場合は、脳梗塞や脳腫瘍によって頭痛が引き起こされていることも考えられます。これらの疾患では、急な眠気が起こることがあるので注意が必要です。

対処方法

頭痛が続く、痛みが激しいと感じた場合は、できるだけ早く脳神経内科で受診しましょう。40代以降は脳の疾患のリスクが高まるため、定期的に検診を受けておくことも大切です。

・PMS

周期的に頭痛と眠気がある場合は、PMS(月経前症候群)が疑われます。PMSは、月経が始まる前の3〜14日間に起こる不調で、頭痛や眠気以外にも不安感やイライラなどの症状があります。

対処方法

PMSの場合、月経開始とともに症状が改善される傾向があります。生理周期を把握し、PMSの時期はゆったり過ごすことが大切です。PMSは薬で改善できるケースもあるので、症状が辛い場合は婦人科で相談してみましょう。

・貧血

貧血

貧血になると血液中の赤血球が減り、頭痛や眠気などの原因となる場合があります。貧血は寝つきを悪くすることがあるので、睡眠不足によって眠気や頭痛が引き起こされる可能性も考えられるでしょう。

対処方法

貧血を防ぐには食生活を見直すことが大切です。毎日3食バランスよく食べるのはもちろん、鉄分を多く含む食材を食べることを心掛けましょう。

・気象病

気象病とは、気圧や気温、湿度の変化が原因で起こる体調不良の総称です。気象病により自律神経が乱れると、頭痛や目まい、肩こりなどが起こります。低気圧が近づくと頭痛が起きやすいといった症状も、気象病によるものといわれています。

対処方法

気象病を予防するには、規則正しい生活を送り、自律神経を整えることが大切です。

自律神経を整える主な方法には、睡眠や入浴などの生活習慣が挙げられますが、耳の周りのマッサージをすることも効果的です。耳の奥には気圧センサーがあり、気圧変化を感知する際に過剰反応することで自律神経が乱れてしまいます。耳をマッサージすると、血行が良くなり自律神経の改善にもつながるでしょう。

・呼吸する力の低下

呼吸する力が低下すると、体内に酸素を取り入れる力が弱まり、血液の流れが悪くなります。これにより、頭痛や目まい、眠気などの症状が現れる可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群の症状には、日中の強い眠気を感じたり、夜中に何度も目が覚めたりするほか、起床時に頭痛を感じることもあるので、思い当たる症状がないかを確認してみましょう。

対処方法

睡眠時無呼吸症候群の可能性がある場合は、早めに病院で受診しましょう。また、肥満によって気道が狭くなっていることも考えられるので、食生活を見直し、適度な運動を心掛けることが大切です。

・睡眠不足が原因で頭痛が起こる場合がある

頭痛

睡眠不足が続くと、自律神経が乱れて頭痛を引き起こす可能性があります。

本来睡眠中は副交感神経が優位になり、身体を休めるためのホルモンが分泌されます。しかし、睡眠不足になると交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまい、頭痛などの不調につながるのです。

睡眠不足による頭痛は「緊張型頭痛」「偏頭痛」の2種類があります。それぞれの特徴と原因を見ていきましょう。

緊張型頭痛

緊張型頭痛は、締め付けられるような痛みが断続的に続く頭痛です。30分程度で痛みが落ち着くこともあれば、数日程度続くこともあります。

緊張型頭痛が起きる主な原因には、ストレスによって筋肉が疲労していたり、血流が悪化していたりすることが挙げられます。

偏頭痛

偏頭痛とは、こめかみがズキズキ痛むような頭痛です。片側のみ起こることが多いですが、両側が痛むケースもあります。痛みの程度はさまざまで、少しズキズキする程度のこともあれば、吐き気や嘔吐を伴う激しい痛みが生じることもあります。

偏頭痛は、ストレスや疲労により脳の血管が拡張することなどが原因で起こり、睡眠不足のときだけでなく、寝過ぎたときにも起こりやすいといわれています。

・必要な睡眠時間とは

睡眠時間

一般的に言われている必要な睡眠時間は6~7時間が理想的といわれていますが、年齢や性別、体質によって異なります。高齢になるにつれて睡眠時間は短くなり、短い睡眠時間でも日中の活動に影響しない人もいます。

このように理想の睡眠時間には個人差がありますが、一定の睡眠サイクルで規則正しい生活をすることが大切です。

また日本人は世界的にみて睡眠時間が短く、睡眠不足の傾向があります。これは、日本人の気質や倫理観が関係しています。

例えば、日本人の「睡眠時間を削って働くべき」「寝過ぎはよくない」といった価値観や社会的風潮が要因となっていると考えられます。

加えて日本人は片道1時間以上かけて通勤する人も少なくないため、通勤時間が長いことが十分な睡眠時間を確保できない原因となっていることもあるでしょう。

・自律神経と睡眠の関係とは

自律神経

自律神経のバランスを正常に保つには、適切な睡眠をとることが重要です。

自律神経には、身体活動を活発化させる「交感神経」と、体をリラックスさせる「副交感神経」の2つがあり、互いにバランスを取り合っています。しかし、睡眠不足の状態が続くと、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、さまざまな不調を引き起こす原因となります。

自律神経失調症やうつ病の原因になる可能性もあるため、睡眠時間をしっかり確保し、自律神経を整えることが大切です。

・睡眠不足を解消する方法は?

睡眠不足を解消するためには、十分な睡眠時間を確保することに加えて、睡眠の質を高めることが大切です。ここでは、睡眠の質を向上させる方法を紹介します。

就寝の1~2時間前に入浴を済ませる

お風呂

人は入浴で温まった体温が下がるタイミングで寝つきやすくなるので、就寝の1〜2時間前にお風呂に入るのが理想的です。ただし、お風呂のお湯が熱すぎると、寝つきが悪くなってしまうので、38〜40℃程度のお湯にゆっくりと浸かるようにしましょう。

日常的に軽い運動をする

運動

普段から軽い運動をすることで、血流がよくなり、睡眠の質が上がります。有酸素運動で程よい疲れを感じていれば、夜に自然と眠くなり、寝つきもよくなるでしょう。寝る前はストレッチをして、身体をリラックスさせることも効果的です。

その他にも睡眠不足を解消する方法はございます。こちらの記事に書いてありますので、気になる方はこちらをお読みください。

合わせて読みたい

・眠気・頭痛以外の症状も確認すること

眠気や頭痛は、睡眠不足によるものだけでなく、脳の病気の可能性も考えられます。

その場合は緊急性があるため注意が必要です。

眠気・頭痛以外で以下の症状がある場合は、早めに病院で受診しましょう。

吐き気

めまい

けいれん

意識障害

手足のしびれ

・ろれつが回らない

・まとめ

「眠くて頭が痛い」と感じたときは、睡眠不足やストレスなどが要因となっている可能性があります。まずは睡眠時間をしっかりと確保して、睡眠の質を高めるための工夫も合わせて取り入れてみましょう。

大きな病気が隠れている可能性もあるので、気になる症状があれば無理をせずに病院を受診することが大切です。