睡眠の質を上げるには、カフェイン摂取を控える、適度な運動をする、日中陽の光を浴びるなどさまざまな方法がありますが、眠る環境も大切です。
部屋を暗くする、騒音を断つ、寝る前にスマホを控え、光刺激を脳に与えないようにする・・、寝室での工夫もいろいろありますが、今回は布団を焦点に睡眠の質をどうやって上げればよいのか解説していきます。
布団の工夫は、生活習慣の改善よりも気軽にできる睡眠環境の改善方法になります。ぜひ実践してみてください。
睡眠の質と布団の関係性
睡眠の質と布団の関係は重要です。適切な寝具を使用することは、快適で健康な睡眠を促進するのに役立ちます。
以下は、睡眠の質と布団の関係について考えるべき内容を取り上げます。
適切なフィット感
布団が体の自然な曲線に対応し、適切なフィット感を提供することが重要です。腰や背中へ適切に布団が当たらないと、痛みや不快感が生じ、睡眠の質が低下する可能性があります。
オーダーメイドの布団を注文して、ご自身の体験にフィットするものを選んでも良いでしょう。
温度調整
布団の素材や通気性がとても重要です。体温が適切に調整されないと、寝返りが少なくなり、睡眠中に寝汗が増加する可能性があります。呼吸にも影響し、睡眠時無呼吸症候群の遠因になる可能性もあります。
アレルギー対策
快適な睡眠環境はアレルギーに対する防御策も考慮する必要があります。
ホコリダニやカビが布団に付いたままだと、アレルギー症状が引き起こされ、睡眠の質が低下する可能性があります。くしゃみやかゆみで起こされてはたまりません。
快適な感触
布団の素材や触り心地が個人の好みに合っているかどうかも重要です。柔らかすぎるか、硬すぎる場合、快適な睡眠が妨げられる可能性があります。オーダーメイド布団屋でみなさん好みのフィット感を確認してみるのも良いでしょう。敷布団やマットレスも大切になります。
寝姿勢に合っている
布団は寝る際の姿勢を維持するためにも重要です。側位、仰向け、うつ伏せなど、個々の寝姿勢に合った布団を選ぶことが重要です。睡眠時無呼吸症候群の方の場合、寝方が偏っている可能性もあります。
快適で適切な布団が使用されると、快眠を促していきます。その結果、身体の健康や目覚めがよくなり、日中もアクティブに動き回れるでしょう。
夏布団の上手なかけ方
暑い夏には布団をかけて寝なくても良いのでは?と思われるかもしれませんが、布団をかけることにはメリットがあります。
- 防虫効果
- 体温調整
- 寝汗の吸収
- 眠っているという安心感
これらの効果があるため、たとえタオルケット1枚でも夏も布団をかけて寝てください。
夏布団の上手なかけ方は、快適な睡眠環境を作るために重要です。以下は、夏布団を上手にかけるための一般的な方法です。
布団の上には通気性があり、吸湿性のある敷きパッドを敷くと、湿気を逃がします。蒸し暑い日本の夏にはこの方法が最適です。寝汗を吸収して、寝具が清潔で快適な状態を保ちます。
シールは通気性を重視してください。通気性が高いシーツによって、寝具全体の通気性が向上し、涼しさを保つことができます。素材は綿やシルクで構いません。
ちょっとしたコツとして、布団をかける前に、軽く振って通気性を高めます。これにより、中の空気が入れ替わり、湿気や汗を逃がし、蒸し暑い夏でも眠りやすくなります。
寝室を十分に換気して新鮮な空気を取り入れることも大切です。窓を開けて風を通し、湿度を調整します。熱帯夜になる場合は、窓を開けずエアコンを適度に使用することが大切です。エアコンを付けて寝ると風邪をひくと言われていますが、それよりも、熱中症になるリスクを考えてください。今の日本の夏ではクーラーは必須です。
これらの方法を組み合わせることで、夏場でも快適な睡眠環境を作ることができます。個々の好みや環境に合わせて調整してみてください。
冬布団の上手なかけ方
寝具の上に通気性があり、保温性のある敷きパッドを敷くと、冬の冷気を防ぎ、体温を逃がしません。特に寒冷地域では、これが睡眠環境の維持に役立ちます。
また、保温性が高い素材のシーツを選ぶと、寝具全体がより暖かくなります。素材としては、フリースやフランネルが好ましいです。
重ね掛けや毛布を加えることで、冷え込んだ夜でも十分な保温性を確保できます。最後の「裏技」で述べるように、羽毛を一番下にするもの重ねがけの効果を増幅させます。
羽毛布団だけではなく、綿布団も布団を上手に広げ、中に空気を含ませて保温性を向上させられます。ふかふか状態の布団は保温性に優れます。
最後に、意外と知られていない冬の布団のかけ方について説明します。羽毛布団を一番下に敷き肌に触れるようにすると、熱が逃げません。
夏の羽毛布団は一番上にかけるか、かけないかですが、冬の羽毛布団はこのような「裏技」があります。
慣れないと違和感があるかも知れず、また洗濯できないので避けたいという人は今まで通りで構いません。
熱が逃げず、本当に冷え込む夜などはこの方法を試してみると良いでしょう。これは布団屋もおすすめする方法で、知っているといざというとき(すごく寒い日)によく眠れます。
高い布団を買わなくても工夫次第で大丈夫
高価な布団を購入しなくても、工夫次第で快適な寝るための環境を作ることができます。以下に、予算を抑えながらも快適さを追求するための方法、アイデアをいくつか紹介します。
中綿や敷きパッドの追加
既存の布団に中綿や敷きパッドを追加することで、保温性やふかふか感を向上させることができます。これにより、既存の布団をより快適にバージョンアップできます。
重ね掛けの活用
毛布などを重ね掛けしたり、軽い羽毛布団を使ったりすることで、寒い季節に必要な保温性を確保します。厚手の高価な布団を買わなくても、布団をカスタマイズすることで快適になります。
中綿の交換
布団の中綿が劣化している場合、中綿を交換することで快適さが回復します。中綿の交換は布団屋さんに頼めば打ち直しも含めて行ってもらえます。
シーツや布団カバーの素材を厳選する
柔らかく保温性のある素材のシーツや布団カバーを選ぶと、既存の布団でも快適さがプラスされます。オプションを付けることで、快適な就寝環境を作り上げます。
シーツを頻繁に交換して清潔にする
シーツや布団カバーは頻繁に洗濯し、清潔に保つことが重要です。清潔な寝具は快適な睡眠環境を提供します。汚いシーツときれいなシーツでは後者の方が圧倒的に寝心地がよくなります。
窓辺の対策
布団とは無関係ですが、特に冬場は、余計な寒気が入り込まないように窓辺に防寒カーテンを取り付けたり、窓際に冷気を防ぐ断熱材を使ったりすることで、布団やベッドを温かいままに維持できます。
工夫によって高い寝具を用意しなくても、快適な就寝環境が作れます。少しの努力と手間で実現できるので、ぜひチャレンジしてみてください。
まとめ
布団を工夫することで、かなり睡眠環境が改善されます。ベッド派の方もスプリングの上の敷布団を工夫すれば大丈夫です。
お金をかけず、布団を改善することもできます。まずできることを始めてみましょう。生活習慣の改善も重要ですが、眠るときの布団を改善するだけでもかなり効果的です。すぐに簡単に変えられるのは布団の工夫です。
生活習慣の改善はなかなか大変ですが、布団環境なら比較的変えやすいはずです。快適な睡眠は健康に良いので、ぜひできることから実践してみてください。