ホテルで枕が変わるくらいであれば「マイ枕」の持参などである程度対処できます。
しかし、ホテルではなく旅館の場合はより難易度が上がります。シングルルームでベッドならばある程度落ち着いた一人の環境を作れますが、旅館は敷布団に複数名で雑魚寝の可能性もあります。
もちろん旅館で1人部屋を選ぶという方法もあります。しかし、敷布団で不安な方が1人で旅先へ行く場合、そもそも旅館を選ぶことは少ないはずです(有名旅館に泊まりたいなら別ですが)。最初から眠りやすいホテルを選ぶ人が多いわけで、旅館に泊まることになってしまうケースは、他人と一緒に行き、旅館を指定される場合になるはずです。
1人でも枕が変わると眠れないのに、大人数、大部屋、薄い敷き布団では寝にくい場合、諦めるのではなく、旅館で快適な睡眠を得るための対処法がいくつかあります。以下はその一例ですので参考になさってください。
旅館で熟睡できるためのチェックポイントを紹介!
運悪く(?)、旅館に泊まることになってしまった場合に、何とか眠れるようにするための工夫について考えてみましょう。
ホテルよりも難易度が高い、ベッドではないことが多い旅館ですが、泊まることになってしまったならば仕方ないです。何とか対応する方法を考えなければなりません。少々難しいものもありますが、ダメもとでお願いしてみる価値はあるかもしれません。
旅館のスタッフに相談する
チェックイン時にスタッフに寝具の変更や要望を伝えることができます。柔らかいマットレスや特定の枕のリクエストなど、宿泊者の要望に対応してくれることがあります。
1人で旅館に泊まる場合は、あるいはごく親しい友人と2人で止まる場合、旅館によっては和室ではなく少数の洋室、ないし和洋室(和室にベッド)に変更してくれるかもしれません。
旅館であっても、洋室、和洋室であればベッドなので、ホテルと睡眠環境はそれほど変わらないかもしれません。
したがって、最初から旅館であってもベッドのある部屋を予約するというのも1つの方法です。
これならホテルの和室(ベッドではなく布団)よりも睡眠環境は向上する可能性があります。
どうしても和室で布団を避けたい場合、ベッドのある部屋に泊まれないか、旅館の人に聞いてみてください。
敷布団の追加をお願いしてみる
旅館の敷布団が硬いと感じる場合、スタッフに追加の敷布団を頼むことができます。敷布団を重ねて使用することで、硬さを和らげることができます。
あるいはマットレスを追加することもできるかもしれません。マットレスがしっかりしていれば、敷布団でも寝心地はベッドと変わりません。
ダメもとでマットレスがないか聞いてみても良いでしょう。最近の旅館はインバウンド客への対応が必須ですから、それらの方向けにベッドに近い睡眠環境を用意しているかもしれません。
よほどの老舗旅館でなければそうしたことを聞いてみても良いでしょう。
枕の変更をお願いしてみる
枕が合わないと感じたら、柔らかい枕や硬い枕など、適したものに変更してもらうようにスタッフに頼むことができます。
枕の種類をそろえている旅館もあるはずです。洋室、和洋室が埋まっていても、その部屋のスペアのベッド仕様の枕を借りられるかもしれません。
マイ枕を持参していない、持参できない場合、ダメもとで旅館の方に違うタイプの枕がないか聞いてみましょう。
自分の寝具を持参する
ホテルの場合と同様に、快眠のために、自分の好みに合った寝具(例: トラベル枕、敷きパッド)を持参することも一つの方法です。
「マイ枕」を持参できれば、たとえ薄い敷布団でも睡眠環境が向上するかもしれません。
できうる限りパジャマなども持参し、日常の睡眠環境に近づけられれば、旅館でも眠りやすくなります。
リラックスのためのアイテムを持参する
ナイトマスクやイヤープラグなど、快適な環境を整えるためのアイテムを持参することで、外部の刺激を軽減しやすくなります。
とはいえ、旅館の部屋にアイテム、グッズを持ち込むのはなかなか大変ですし、そこまで睡眠環境の改善にはつながらないかもしれません。
旅館に早めにチェックインする
早めにチェックインして、部屋の設備や寝具を確認することで、必要な場合にはスタッフに変更を依頼しやすくなります。
部屋を見て「これなら大丈夫そう」と考えるか、「やはり寝る環境を変えないと困る」となるか、少しでも早めにチェックインすることで、旅館の方へも要求を伝えられます。
まず早め早めの行動に心がけてみましょう。睡眠環境や枕について、時間ぴったりに行っても何も変えられない可能性があります。
自分の睡眠環境を再現する
自宅の寝室と似た環境を作り出すために、特定の香りや音楽を持参することで、心地よい雰囲気を作り出すことができます。
寝るときにアロマを焚いている人などはそれを持参すると良いでしょう。なるべく普段の自分の睡眠環境に近づけられればそれに越したことはありません。
旅館でぐっすり眠れるコツ
枕が変わったときの旅館での注意点については以上になります。枕だけの問題ではなく、旅館でぐっすり眠れるためのポイントを簡単にまとめました。
これらを実践することで、快適な睡眠環境を旅館でも実現できます。
予約前に調査する
事前に旅館の評価や口コミを確認し、快適な宿泊環境かどうかを確認します。布団の和室だけなのか、ベッドで寝る和洋室や洋室があるのかで、選択の幅が大きく違ってきます。
快適な布団と枕
布団や枕の質が睡眠に大きな影響を与えます。柔らかすぎず硬すぎない布団、あるいはマットレスと、首や背中のサポートができる適切な枕を選びましょう。
部屋の環境
部屋の温度や湿度が快適であることを確認します。エアコンやヒーターを使って、好みの環境を整えましょう。
旅館の場合、ホテルのような空調管理システムがない可能性もありますので、注意してください。
静かな睡眠環境
騒音は睡眠の敵です。できるだけ静かな部屋をリクエストし、必要であれば耳栓やノイズキャンセリングイヤホンを利用します。
旅館の壁はホテルよりも薄く、人の足音なども聞こえやすくなっているので注意してください。
暗い睡眠環境
明るい環境は眠りにくくします。カーテンで部屋を暗くし、快適な眠りをサポートします。やはりこちらもホテルのように完全に真っ暗にできない可能性があります。
リラックスのための軽い運動
旅館の室内でドタドタできないのはいうまでもありませんが、就寝前にリラックスする習慣を取り入れましょう。
室内で迷惑にならない範囲で、軽いストレッチをする、またはリラックスした音楽をイヤホンやヘッドホンで聴くなどが考えられます。
スマートフォンや電子機器の使用
光刺激は睡眠を妨げます。それは旅先でも変わりありません。
就寝前の1時間前からはスマートフォンや電子機器を使用しないようにし、静かな状態を作り出します。
旅の疲れがあっても光刺激で脳が興奮してしまい眠れないという状況を避けられるようにしてください。
まとめ
これらの対処法を試してもなお、快適な睡眠が得られない場合には、スタッフに相談し、できるだけ宿泊先と協力して解決策を見つけてもらうことが大切です。
無理なら最初から旅館ではなくホテルを選ぶべきです。旅館も観光客、インバウンド客に合わせて変わりつつあります。
床に布団を敷いて雑魚寝でもよいという人は減りつつあり、個人のプライベートを守れる就寝環境が求められるようになっているのは事実です。
ぜひ、可能な限り旅館でも眠りやすい環境を実現し、快適な旅を楽しんでください。