全身を緩める~米軍お墨付きの入眠テクニック~

米軍式入眠方法
米軍式入眠方法

明日大事な予定があり早く寝たいのに寝つけない、身体は疲れているはずなのに眠りにつけない。
こんなことありませんか?今回は習慣化させると、すぐ入眠できる可能性があるテクニックです。知っている方も多いかもしれませんが、
米軍でも採用された入眠テクニックをご紹介しますね。

アメリカの陸上競技のコーチで、心理学の教授でもあったBud Winter氏が提唱した方法です。Winter氏は、第二次世界大戦中に米海軍のパイロットを対象に行った、高いストレス状態下で迅速にリラックスし、眠りにつく方法の開発に関わりました。彼の仕事は、後に一般の人々も利用できるような形で公開され、「Relax and Win: Championship Performance」という本にもその方法が記載されています。
軍人は、死と隣り合わせの恐怖と緊張、銃撃音や爆音、また身体をもっていかれるような振動、圧倒的に高ストレス下に置かれることが多いので不眠症になってしまう人が多い職業とも言われてます。


そんな中で開発されたのこのテクニックです。
実際に米軍のパイロットのなんと6週間の訓練で96%が習得して、わずか120秒以内で過酷な環境下でも眠れるようになったと言われてます。
なので、この方法効果あるよねとなって、今でも睡眠方法で調べると必ず出てくる方法となっています。

基本的には、横になって身体の色々な部分に対して、「力を入れては緩める」といった、動きを繰り返すのみです。重要なのは、力を入れる時には全力で力を入れて、緩める時は最大限リラックスすること!
試しに、手に思いっきり10秒ぐらい力を入れて見てください。そして10秒後にパッと開いてみてください。ふわっ~と力が抜けていくのがわかりませんか?
この最大限力を入れて、最大限力を抜くといったことを全身で行うわけです。

◆基本姿勢

仰向けに横になり、できるだけ全身の力を抜いてください。
ゆっくり息を吸い、ゆっくり息を吐いて力を抜いていく感じです。全ての動きは呼吸をしながら行っていきます。

◆ステップ1:足の力を抜く

まずは、足から。自分の利き足から行います。仰向けになり、足を自然に伸ばしてください。足裏をリラックスさせるために、足の指を「グー」を作るイメージで、力をこめます。
10秒ぐらいを目安に、10秒数えたらパッと力を抜き脱力します。
次に、すねやふくらはぎ周辺をリラックスさせるために、足の甲をすねの方にそらして力を入れます。こちらも、10秒数えたら力を抜き脱力します。これをもう片方の足でも行います。


➡足裏からすねやふくらはぎ周辺をリラックスさせる

◆ステップ2:腕の力を抜く

同じように、腕の力を抜いていきます。腕もこれも自分の利き腕から始めてみてください。
仰向けになり、腕を伸ばして力みがないようなポジションに腕をおきます。イメージとしては、自重で腕が沈むようなイメージで脱力します。
腕を伸ばしたまんま、拳を作るように10秒間握りしめて、10秒後に指を開きます。そうすると、手のひらから指、腕にかけてふわっと力が抜けていきます。これも利き腕が終わった、もう片方の腕でも行います。


➡手のひらから、腕にかけて力を緩めていく

◆ステップ3:肩の力を抜く

次は肩に意識を向けます。息を吸いながら、両肩に力を入れます。肩を上げるイメージです。息を吐きながら、肩をすとんと落とすように力を緩めていきます。肩が自分の重さで、床に沈むような感覚です。ダラりと脱力しましょう。

➡肩の力を抜いて、思いっきり脱力

◆ステップ4:顔の力を抜く

次は顔、顔まわりの筋肉を緩めていきます。目をぎゅっと閉じて、額、頬にも力を入れます。顔のパーツが中心に集まるようなイメージで行い、顔全体に力を入れます。こうすると、顔の表情筋のほとんどに、満遍なく力が入ります。そして、力を入れていたところからふわーっと力を抜きましょう。眉間にシワが寄らないようしてくださいね。

➡顔のパーツ、舌、アゴ、唇、目のまわりの筋肉の力みを取ります。

◆ステップ5:頭の中を空っぽに、何も考えない

ステップ1~ステップ4までで、寝てしまっても問題ありませんが、ここまでやってみて力が上手く抜けない場合は、思考を停止させることに注意を向けます。頭の中を空っぽにするのが目的です。
・あなたは、湖に浮かべたボートに横たわって空を見上げてます。上空には青空が広がってます。
・あなたは、真っ暗な部屋にいます。天井からつるされた黒いハンモックに乗り、心地よく穏やかにハンモックに揺られてます。
・頭の中で、「何も考えない、何も考えない」と10秒間繰り返す

これは、こんな方法が紹介されているよって話なので、思考をリリースできる自分に合う方法があればその方法を試してみてくださいね。

米軍式入眠テクニック

◆まとめ

とにかく、全身の筋肉の力みをなくすことが最大のポイントとなります。
慣れてきたら、足、腕、肩、顔以外の箇所の筋肉の力みを取ることにも意識してくださいね。例えば、腹筋や、胸筋、首、より細かく意識して筋肉の力みを取ると、眠りに落ちやすくなります。
人が心地よく眠りにつくまでには、身体的にも、精神的にもリラックスさせることが重要となってきます。とは言ったものの、精神的にリラックスさせることは難しいものです。
なので、この5つのステップはまず体の方をリラックスさせることから始め、体に意識を向けて頭のなかを”無”からっぼにすることにより、精神的ストレスも取っ払うという方法です。ぜひ、寝付けない時には試してみてくださいね。